最近、ニュースで取り上げられている「就職氷河期世代への支援」との言葉をよく目にするようになりました。
「彼らは努力しなかったのではなく就職したくてもできず、しかたなく非正規として働き今でも苦しんでいる」と言われています。
実際に就職氷河期はどんな時期だったのでしょうか。
最近ニュースで氷河期世代が苦しんでいるとよく聞くけど、
本当に就職できなかったの?就職できなくもなかったんでしょう?
大卒の就活でも相当厳しかったです。選ばなければ就職できるといったらできた
かもしれません。ただ専門卒、高卒はかなり厳しい状況でした。
自分自身は2003年大卒で就活したので当時の背景を解説しますね。
私の簡単なプロフィール
関関同立と呼ばれている大学群を2003年卒業。
就活では大手企業、数十社すべて面接で落ちる(コミュ障で力不足のためです。)
その後2003年4月中堅証券会社に就職するも毎日の飛込営業に疲弊し、自己肯定感を失い、逃げるように半年で退社。
半年間フリーター生活をする。
その後、7社転職を繰り返し、現在は医療器機代理店に5年ほど在籍している。
いろいろと遠回りをしましたが、医療機器業界で落ち着くことができ、今に至ってます。
就職氷河期で一番ひどいといわれる2003年はどんな時代?
この時は「失われた10年と」呼ばれていたほど経済の停滞に苦しんでいました。
大手銀行の不良債権の累積額がピークを迎えたことで、経営難となり金融危機を引き起こしたことが原因です。
今では考えられないですが日経平均が8000円台まで落ち込み
みずほ銀行が100円 旧新日鉄株が100円 旧いすゞ自動車株が100円割れと
ほぼすべての銘柄が超特価バーゲンセールだった時代です。
2003年卒の就職活動状況はどうだったか?
大手企業の募集人数は昨年度より大幅に減少し、募集を見送る企業も散見された。もちろんコミュ力が高く、優秀な学生は大手の内定を勝ち取っていました。ただその割合は低かったと思います。
その他の多くの学生は会社を選んでいられない状況となり、なりふり構わず様々な業種、中小零細企業と片っ端からエントリーするが、夏過ぎでも内定が出ていない人は当たり前にいました。
高学歴者でも将来のビジョンなんて語れる状況ではなく、ブラックだろうがホワイトだろうが関係なくエントリーしていた。何十社からもお祈りメールが届くのは当たり前で、内定をもらうために、ただひたすら就活をしていた状況です。
また内定を勝ち取っても、今では考えられないほどのブラック労働に耐えきれず、退職を余儀なくされたりと、企業もやめる前提で採用する風潮もございました。
例えば先物の営業職や、着物販売、信販会社の取り立て営業、テレアポ企業など、仕方なくブラック企業に就職した知人も多かったです。
なぜ非正規労働者が増えたのか
考えられる理由として、大手に行けなかった大卒者が中小企業に流れ込み、高卒、専門卒の就職先を狭めていった印象です。そのため仕方なくフリーター、派遣社員を選ぶ人が急増したと考えられます。
企業が売り手市場だったため低賃金、サービス残業が横行した時期でもありました。
そのため派遣社員の方が新卒より給料がいい会社も多く、自ら非正規を選んだ人も一定数いた。
まとめ
金融危機の影響で、大手企業が採用人数を大幅に減らしたことが原因であった。
その当時は、今以上に学歴社会で大手企業の枠は高学歴者から埋まっていきましたが
高学歴者でも就職活動に苦戦し中小企業にも人材が流れ込んで いった状況であった。
そのため就活弱者の受け入れ先がなくなり、仕方なく派遣、フリーターを選んだ人が
急増した世代であった。
私たちの学生の頃はスマホはなく、動画やオンライン学習もなく仕事のノウハウは
企業に勤めながら先輩や本から学ぶのが主な時代でした。
その後リーマンショックが起こり、景気が回復したころにはすでに中堅となっていた年代です。
そのため、転職が上手くいかなかった人は多く、劣等感、自己肯定感を持てず今でも苦しんでいる人が
多数いる状況です。
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