売却騒動の西友はどんな企業?最近の業績、過去の歴史はどうなのか?

ショッピングセンターの画僧 ニュース

1月7日に突如、米投資ファンドのKKRが「西友の売却を検討する」とニュースが流れ、驚いた方も多いのではないでしょうか。

私自身、東京都下に住んでおり、最寄り駅や家の近所にも店舗があり、今でもなじみの深いスーパーなんです。

小さなころから西友のゲームセンターにはよく通っていたので、店舗の変遷を目の当たりにしてきました。

2000年初頭ごろには店舗の老朽化が顕著に目立つようになり、いなげや、マルエツ等の中型店との競合争いが激化し、徐々に廃れていった記憶がございます。

しかしながら、近年は小型店舗を中心にを積極出店しており、店の雰囲気も明るく、お客がついている印象がありましたので、今回のニュースを見て「なぜ売却するのか?」と素朴な疑問を感じましたので、最近の業績と会社の沿革を調べてみました。

西友の業績はやばいの?

2023年2022年
売上高6647億7053億
営業利益259億208億
経常利益270億208億
純利益176億307億
株主資本1894億2126億
総負債1492億1608億
利益剰余金568億401億

業績はやばいどころか、昔では信じられないほどの高利益体質に変貌していることに驚きです。

※西友は上場廃止してからの決算の公表はやめ、2021年にKKRの子会社になってから貸借対照表と損益計算書を発表した。

※2023年は減収した理由はわからないが、不採算店の閉鎖によるものとみられています。

※2022年の特別利益が剥落したため純利益が減少したとの見解です。

なぜ売却が検討されたのか

  • 昨今の物価高による個人消費の落ち込み、今後の人口減少を鑑みて企業成長のピークを迎えたのではないか?
  • イオンを中心とした流通業界の再編が加速している中で、高付加価値で売却ができる可能性が高い?

今回の売却検討にいたった経緯として、上記2点が大きく考えられます。

西友の歴史


日本のスーパーマーケットチェーンの老舗であり、その歴史は長いものがあります。
西友の主な歴史、買収の経緯、そして現状について説明します。

  • 1963年: 西友は、当時のベルマート株式会社として設立され、最初の店舗が東京都にオープンしました。これが西友の始まりです。
  • 1970年代: 西友は、ディスカウントストアの形態をとり、急速に店舗を拡大た。
  • 1980年代: 大規模な店舗展開を進め、郊外型の大型店舗が増加した。
  • 1991年: 西友は、ウォルマートと提携し、経営の効率化を目指した。

買収の経緯

  • 2002年: ウォルマートは西友の株式を51%取得。子会社化し、これにより、西友はウォルマートの国際戦略の一環として、日本市場への進出を強化した。
  • 2008年:ウォルマートによる西友へのTOBによって100%株式を取得し、完全子会社化した。
    TOB価格は普通株式1株140円と60%程のプレミア価格で買収された。
  • 2020年:ウォルマートは保有する西友株式の85%を売却し、うち65%をアメリカの投資ファンドKKRへ、20%を楽天が新規設立する子会社がそれぞれ取得すると発表した。ウォルマートも引き続き15%の株式を所有することになった。

今回の買収ではイオン、ドンキなどが売却先候補に挙がっており、2月ごろに決定する。
西友がもつ都市部の店舗は集客が期待でき買収する価値が大きいと言われている。
果たしてどこの企業が買収することになるのか見ものです。

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